
なぜ「自動速度取締機設置路線」の看板はあるのか?
んにちは。今日は高速道路や一般道で見かける「自動速度取締機設置路線」の看板について取り上げます。
運転していると、あの看板を目にして「わざわざ教えなくてもいいんじゃない?」と思ったことはありませんか?
むしろ知らせなければ、もっと違反を摘発できそうな気もしますよね。
実はあの看板、単なる親切心以上に大切な役割を持っているんです。
オービスってそもそも何?
まず、看板の先にある「オービス」について簡単に。
オービスは走行中の車を自動で検知し、速度超過があれば撮影して違反を証拠として残す装置です。
スピード違反をしたドライバーには後日通知が届き、正式に処分されます。
つまり、**「証拠を残すための装置」**であり、ただの見せしめではありません。
看板は義務?それとも親切?
気になるのはここですよね。
結論から言えば、「自動速度取締機設置路線」の看板は法律で義務付けられてはいません
ではなぜ掲示しているのか?
その背景には、プライバシー権や肖像権への配慮があります。
速度違反をしていない人は撮影されませんが、オービスの仕組み自体は「無断撮影」。
「知らない間に撮られた!」とトラブルにならないように、事前に「ここに取り締まり装置がありますよ」と知らせているんですね。
結果的に、違反摘発よりも安全運転の意識を高める効果が大きいのです。
オービスはどんなときに光る?
オービスが作動する正確な速度は公表されていませんが、おおよそこんな基準だといわれています。
一般道:制限速度+30km/h以上
高速道路:制限速度+40km/h以上
移動式(生活道路など):+15km/h程度で作動することも
作動すると強烈な光が点滅し、昼夜問わずしっかり認識できるようになっています。
設置にはどのくらいお金がかかる?
実はオービス、かなりの高額設備なんです。
可搬式:1000万?2000万円
固定式:本体で約3000万円+工事費約600万円 → 総額3600万円以上になることも
これだけのコストをかけても導入が進むのは、速度超過が重大事故につながるから。
神奈川県警のデータでは、速度が30km/hを超えると死亡事故の割合が急増するとのこと。
事故防止には「スピード抑止」が欠かせないんですね。
便利なアプリも登場
最近では、オービスの場所を知らせてくれるスマホアプリもあります。
オービスガイド(有料版あり)
Yahoo!カーナビ(無料)
ナビロー
これらはGPSとオービスのデータを照合し、近づくと警告してくれます。
ただし、移動式オービスには完全対応できないこともあるので「過信は禁物」。
あくまで補助ツールとして使い、基本は法定速度を守ることが大前提です。
まとめ:看板の本当の意味
「自動速度取締機設置路線」の看板は、実は“親切”だけじゃありません。
ドライバーのプライバシーを守り、取り締まりの透明性を確保し、安全運転を促すために掲げられているんです。
法律での義務ではなく、配慮として設置されている
透明性と信頼確保が目的
移動式ではSNSや公式サイトで告知されることも
高額な費用をかけてでも事故防止を最優先にしている
そして何より大切なのは、「オービスがあるかどうかに関わらず、常に法定速度を守ること」。
これさえ徹底していれば、看板やオービスに怯える必要はありません。